温故知新

皆さまもよく御存知の『温故知新』・・・昔の事を良く知り、そこから新しい知識や道理を得る事です。

広辞林には、こう書かれています。『ふるい物事を究めて、新しい知識や見解を得ること』

つまり、ただ単に知るとか、温めるのではなく、「究める!」です。究めないと、新しいことに繫がらない。

論語(為政)には、次のように述べられています。

『子曰く、故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知らば、以(も)って師と為すべし』

(孔子が言われた。『先人の学問、過去の事柄を研究し、そこから新しい知識を導き出し、現実にふさわしい意義が発見できるようであれば、人の師となることができるだろう』

古きをたずねる傾向のある人は、伝統に固執し頑固になりやすく、新しきを知る傾向のある人は、新奇にはせて時流を追いがちです。古きをたずねる人は、古きにとらわれて、それのみとどまるべきでなく、それによって新しき工夫を凝らさなければならず。また、新しきを知る人は、その新しさが古きに根ざすことを思い起こし、古い過去をたずねることが大事です。

何事も、古い時代の歴史を知るために究めることが大事ですが、現実の流れをよく見極めながら、事を進めることが必要ですね。過去を知る努力を重ねながら、護るものは護り、新しいものを切り開いていきたいものです。

『温故』が『知新』の原因となり、『知新』が『温古』の条件になるように、連続した過去と未来をしっかりと繋げながら進んでいきたいですね。

 

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